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生活保護の現場に全国の法律家の目を 首都圏生活保護支援法律家ネットワーク

弁護士 猪股 正
 首都圏生活保護支援法律家ネットワークは、2007年4月結成されました。専用電話(048−866−5040)により、平日午前10時から午5時まで、生活保護に関する相談を受け付け、相談者の居住地に近い法律家を紹介しています。
 生活保護の現場に、全国の法律家の目を行き渡らせ、違法行為を抑止すること、生活に困窮した人に温かい手をさしのべる本来の行政のあり方に立ち返ってもらうこと、貧困に陥った人が人間らしい生活を送れるようにすること、それが当ネットワークの目的です。
 これまでの相談のうち、生活保護を利用していない人68%、すでに保護を利用中である人32%、首都圏在住者76%です。稼働年齢層、特に30歳代から60歳代の人からの相談が多くみられます。
 生活困窮事由では「仕事がない」「病気や障害で働けない」という人が圧倒的に多くなっています。「低賃金」をあげる人が少ないのは、稼働時間中でなかなか電話できないという事情も関係していると思われます。生活保護の窓口に行ったことはあるが保護を利用できていない人からの相談では「まだ若いのだから働きなさい」「親族の援助を受けなさい」という稼働能力と扶養義務者の存在の2つを口実に追い返された人が多く、食事を満足にとれていない人や病気なのに病院に行っていない人からの相談も少なくありません。
 全国的には、この間に、九州、近畿、東北、東海、静岡と相次いでネットワークが設立されていますが今後、さらにネットワークを拡げて空白地域をなくす取り組みをしつつ、各ネットワーク共同の110番の実施、実務研修会の開催、集計分析など相互の連携を密にし、より大きな力にしていきたいと思っています。
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