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法律相談 Q&A
登記
法律相談のいくつかの事例をご紹介します。
Q1 相続登記を放っておくとどうなりますか?
Q2 私の兄弟に養子にいった兄弟がいます。この度、父が死亡し相続が発生しました。養子にいった兄弟にも相続権はあるのでしょうか?
Q3 遺産分割協議をしたいと思っていますが、相続人のうち一人の行方がわかりません。この場合どうすればよいのでしょうか?
Q4 私たち夫婦は念願のマイホームを購入し、ローンを完済した頃に夫に先立たれました。土地建物は夫名義になっています。子供はいません。私だけの名義にできますか?なお、亡夫の両親はすでに亡く、兄弟が2人います。
Q5 先日夫が死亡しました。生前多額の借金があり、遺産はマイナスになることは明らかです。それとは別に妻である私のために生命保険に加入していてくれました。私は夫の借金を負担したくはありません。また、生命保険金はどうなるのでしょうか。
Q6 私はAさんに500万円を貸し、Aさん所有の土地建物に抵当権設定の契約を結びました。その後Aさんは銀行から300万円を借り、同じ土地建物に抵当権を設定しその登記もしました。けれど、私の抵当権は登記していません。この場合私の抵当権はどうなるのでしょうか。
Q7 私は小さなレストランを経営しています。この度店舗改装にあたり取引銀行に500万円の借入を申し込んだところ、「店舗に500万円の根抵当権の設定登記をさせてほしい」と言われました。根抵当権と抵当権とはどう違うのでしょうか。
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Q1 相続登記を放っておくとどうなりますか?
A1 被相続人(亡くなった人)の所有していた不動産の名義の変更(相続による所有権移転登記)は、相続税の申告のように期限の定めはありません。しかし、そのままの状態ですと問題が生じることがありますので、早めに手続することをお勧めします。
(長期間手続を行わない場合に考えられる問題点)
(1)手続に必要な被相続人の閉鎖された住民票、除籍謄本等の交付が役所の保存期間満了により交付されない。→これに対応する書類の提出が必要となり、費用と時間が余計にかかる。
(2)新たな相続が発生してしまい、相続人が増加することにより利害関係が複雑に絡み、遺産分割協議ができなくなる場合も出てくる。
相続登記には、通常の場合でも1ヶ月くらいはかかります。
何らかの事情で急に処分(売買、担保設定等)しようとしても、不動産所有者(登記名義人)の死亡により、その者の登記済証(権利証)は使用できないもの(ただの紙切れ)となっていますので、まず相続登記を申請し、その後に処分をすることになります。
遺産分割協議ができない場合など相続登記に手間取り、せっかくの売買の話が流れたり、担保設定に間に合わず融資を受けられないということも考えられます。やはり、相続登記は早めに完了させておいたほうが良いでしょう。
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Q2 私の兄弟に養子にいった兄弟がいます。この度、父が死亡し相続が発生しました。養子にいった兄弟にも相続権はあるのでしょうか?
A2 養子にいった兄弟にも相続権はあります。養子は縁組した日から養親の嫡出子たる身分を取得します(民法809条)。したがって、実親との間には親権の関係はなくなりますが、だからといって、実親との親子関係が消滅するわけではありませんので、相続の権利義務関係は継続しています。
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Q3 遺産分割協議をしたいと思っていますが、相続人のうち一人の行方がわかりません。この場合どうすればよいのでしょうか?
A3 失踪には普通失踪と特別失踪があります(民法30条)。普通失踪は不在者の生死が7年間明らかでない場合に、家庭裁判所に利害関係人が失踪宣告を請求します。請求があると家庭裁判所は一定の期間公告した後、それでも行方が判明しない場合には失踪宣告をします。失踪宣告されると、普通失踪の場合には失踪期間満了の時に死亡したとみなされます。
なお、行方不明になってから7年間経過していない場合には、普通失踪宣告の請求ができませんので、相続人が家庭裁判所に不在者財産管理人の選任を申し立てて、その管理人と遺産分割協議をすればよいことになります。
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Q4 私たち夫婦は念願のマイホームを購入し、ローンを完済した頃に夫に先立たれました。土地建物は夫名義になっています。子供はいません。私だけの名義にできますか?なお、亡夫の両親はすでに亡く、兄弟が2人います。
A4 あなた(妻)の名義にするには、亡夫の兄弟全員の承諾が必要となります。夫婦二人で築き上げた財産を妻が相続するときに夫の兄弟の承諾が必要だというのは納得いかない点もあるかと思います。が、現行の法律では、相続分について妻が4分の3,兄弟4分の1と差をつけていますが、妻がその全部を相続できるとは規定されていません。生前夫に「土地建物について妻に全部相続させる」旨の遺言を作ってもらっておけばこの問題は防げたと言えます。
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Q5 先日夫が死亡しました。生前多額の借金があり、遺産はマイナスになることは明らかです。それとは別に妻である私のために生命保険に加入していてくれました。私は夫の借金を負担したくはありません。また、生命保険金はどうなるのでしょうか。
A5 この場合は、相続放棄をすることをお勧めします。放棄をすればはじめから相続人にならなかったものとして扱われます。放棄をするには、自分のために相続の開始(被相続人の死亡)を知ったときから3ヶ月以内に、家庭裁判所で「相続放棄の申述」をしてこれが受理されれば放棄の効果が生じます。次に生命保険金についてですが、これは生命保険契約によって、被相続人の死亡という事実により、あらかじめ定められた受取人が保険金を受け取る権利を取得するものですから、相続とは別のものです。受取人があなたになっているのであれば、債務は負担しないで生命保険金はもらうことができます。
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Q6 私はAさんに500万円を貸し、Aさん所有の土地建物に抵当権設定の契約を結びました。その後Aさんは銀行から300万円を借り、同じ土地建物に抵当権を設定しその登記もしました。けれど、私の抵当権は登記していません。この場合私の抵当権はどうなるのでしょうか
A6 あなたとAさんとの抵当権設定契約及び銀行とAさんとの抵当権設定契約は、ともに有効に成立しています。抵当権は所有権や地上権と違って同一の不動産に数個設定することができます。
さて、抵当権はその権利を第三者に主張するためには、その登記をする必要があります。本件の場合は銀行の抵当権はすでに登記してありますから、この抵当権が先の順位となり、あなたの抵当権は登記をしても銀行の抵当権に後れる第二順位の抵当権となります。つまり、二つの抵当権の効力は契約の先後ではなく、登記の先後によって決定することになります。Aさんが借金を返さないときは抵当権に基づいてその不動産を競売することになり、競売代金が二人の債権者に配当されるこになります。その代金が二つの債権額の合計を上回るときは双方が全額配当を受けられますが、下回るときは銀行の300万円が優先することとなり、残額をあなたがもらうことになります。あなたとAさんが抵当権設定契約を結んだときに速やかにその登記をしておけばよかったと言えます。
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Q7 私は小さなレストランを経営しています。この度店舗改装にあたり取引銀行に500万円の借入を申し込んだところ、「店舗に500万円の根抵当権の設定登記をさせてほしい」と言われました。根抵当権と抵当権とはどう違うのでしょうか。
A7 「今回の500万円の借入金」という銀行の特定の債権に担保をつける契約が抵当権の設定契約です。この場合には、この「今回の500万円の借入金」を弁済してしまえば、銀行の特定の債権が消滅するので、当然に抵当権も消滅することになります。
これに対して、根抵当権とは、設定契約に際して債権者と担保提供者との間で、(1)極度額(担保される金額)(2)債務者(3)担保する債権の内容 を定めて、その債権の内容で発生する様々な債権を極度額の範囲で担保する権利です。従って、あなたが「今回の500万円の借入金」を弁済しても根抵当権は当然に消滅するものではありません。あなたが、また新たに資金が必要となり銀行から借入した場合に、その「新たな借入金」がこの根抵当権で担保されることになります。これが抵当権ですと「新たな借入金」のために、新たに抵当権設定契約をして、新たに抵当権設定登記をしなければなりませんが、根抵当権ではその必要がないわけです。このように、債権者と継続的に取引をしていく場合には根抵当権の方が便利だと言えます。
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